[レポート] トレーナーを育てる研修「トレイン・ザ・トレーナー」に参加してきました

[レポート] トレーナーを育てる研修「トレイン・ザ・トレーナー」に参加してきました

Clock Icon2023.03.06

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こんにちは、大前です。

このたび、トレノケートさんが提供する研修講師養成講座である "トレイン・ザ・トレーナー" に参加してきました。

有料研修になりますので、深い内容への言及は当然避けますが、参加して感じたことなどを自身の復習も兼ねてレポートとして残したいと思います。

また、トレイン・ザ・トレーナーは以前も弊社メンバーが参加していますので、ご興味ある方は以下エントリもご覧ください。

トレイン・ザ・トレーナーとは

概要

トレイン・ザ・トレーナー(train the trainer)、つまり「トレーナーを育てる」研修ということで、研修の講師を務める方などに対して、人に教えるテクニックなどを学べる研修となっています。

講師やトレーナー業務を行う予定のある方が対象なのかな?と思うかも知れませんが、参加する方は講師やトレーナーである必要性はありません.

後述しますが、トレイン・ザ・トレーナーでは研修やトレーニング内だけでなく、人材育成全般に活用できる考え方を学びます。そのため、トレイン・ザ・トレーナーの詳細ページに記載されている受講対象者には、講師やトレーナーだけでなく、部下や後輩を育成・指導する立場にある方 といった方も受講対象者として記載されていたりします。

- 研修を担当するトレーナー、インストラクタ、講師
- 社内外の研修の企画、運営担当者
- 部下や後輩を育成・指導する立場にある方

私自身は AWS 認定インストラクター の取得を目指す一環として今回参加させていただいたのですが、インストラクター業務だけでなく、お客様に物事を伝えるときや、社内メンバーのメンターをするときなど、普段の業務にも十二分に役立てられると感じる場面が多かったです。

カリキュラム

トレイン・ザ・トレーナーは以下のカリキュラムに沿って進行します。(トレイン・ザ・トレーナー ~研修講師養成講座~ | IT研修のトレノケート より引用)

これらを 4日間という時間をかけ、みっちり体に覚え込ませていきます。

項番 テーマ 概要
1 学習を始める前に - 自己紹介
- 個人目標の設定
2 成人学習 - 成人の学習と子供の学習の違い(ディスカッション演習あり)
- 学習の法則を研修に取り入れるには(プレゼンテーション演習あり)
- 受講者に役立つフィードバックをするためのポイント
3 研修準備:学習目標の設定方法 - 学習目標の構成要素と作成時の留意点(個人演習あり)
4 研修準備:教育手法の選択 - 学習目標に合わせた教育手法の選択(プレゼンテーション演習あり)
- 分かりやすい指示の与え方(個人演習あり)
5 研修準備:教授戦略プランの作成 - 研修実施の具体的手順のまとめ方(個人演習あり)
6 研修の進め方 - 学習環境の整え方
- 開始時に受講者の学習意欲を高め、動機づけをする方法(プレゼンテーション研修あり)
- 講義の展開方法で受講者の学習を促進する
- より分かりやすい講義を行うためのテクニック
7 具体例と喩え話 - 研修内で具体例や喩え話を取り入れる理由と活用時の留意点(個人演習あり)
8 発問の有効利用 - トレーナーから受講者に対する効果的な問いかけ方法
- 問いに対する受講者の回答への対処手順と留意点(個人演習あり)
9 効果的な質疑応答 - 受講者の質問を丁寧に受け取る手順
- 受講者からの質問に5つの回答方法を用いて答える(プレゼンテーション演習あり)
10 視聴覚教材の作成と活用 - 作成時の留意点
- ポインタ(指し棒)活用時の留意点
11 プレゼンテーション演習(動画撮影あり) - 一人10分程度のプレゼンテーション演習と参加者相互のフィードバック
12 研修内での様々な問題解決 - 時間管理(ディスカッション演習あり)
- 扱いにくい受講者の対処(ディスカッション演習あり)
13 まとめとふりかえり

成人学習

トレイン・ザ・トレーナーでは様々なトピックについて学んでいくのですが、研修全体を通して重要となるキーワードが 成人学習 です。

成人学習とは、端的に説明すると「自立した成人に対して学習を提供する時に考慮すべき事柄」を示した考え方となります。

「子供と大人では学習を提供する際に気をつける点が違うよ!」と言われても「そりゃそうだ」となるかもしれませんが、「具体的にどのような違いがあって、何を気をつける必要があるのか」を言語化しているのが成人学習の考え方です。

トレイン・ザ・トレーナーでは成人学習の考えが全ての内容のベースとなっており、その上に様々な知識やテクニックが存在しています。そのため、成人学習をインプットするために多くの時間が割かれていますし、後半になっても度々成人学習の考えに立ち返る場面がありました。

極論にはなりますが、「成人学習を理解し、実践すること」がトレイン・ザ・トレーナーの一つの目的なのだと思います。

参加してみて感じたこと

沢山の演習を通して知識や技術を体に叩き込める

トレイン・ザ・トレーナーでは非常に多くの演習を実施するため、知識としてインプットするだけでなく、実際に自分で考え、実践することでより深い学びを得ることができます。

例えば上に述べた「成人学習」も、話だけ聞くと「なるほどなるほど、そういうポイントがあるのね」となるのですが、「成人学習を意識したプレゼンをしてみる」といった演習がいざ始まると、なかなかうまく実践できずに頭を抱えることが多かったです。

このように、トレイン・ザ・トレーナーでは何か新しいことを学んだら演習、新しいことを学んだら演習、、、と、ひたすら座学と演習を繰り返します、全体の 7,8割くらいは演習していたような気もします。

これだけ沢山の演習があるため、「知識だけ知っている」状態ではなく、「学んだことを自分なりにどう実践するか」「自身の業務に落とし込んでどう活用するか」まで考え、身につけることができると感じました。

集合研修ならではの気付き・学び

トレイン・ザ・トレーナーは集合研修であるため、自分の他にも複数の受講者がいらっしゃいますが、個人的には集合研修ならではの良さを感じました。

上に述べた通り、研修中は沢山の演習を行うのですが、演習後は振り返りを行なって自分自身で感じたことを言語化したり、講師含めた他参加者からフィードバックを受けたりします。

こういった振り返りやフィードバックがあるおかげで、自分一人では気づけない多くのことに気づくことができますし、また逆に他者にフィードバックするつもりで他の方の発表を見ていることで、新たに気づくことも少なくありませんでした。

また、コミュニケーションスキルに関するフィードバックを他者からもらえる機会というのは年齢を重ねるごとに減っていくものだと思います。そういった意味でも、他者から自身のコミュニケーションスキルに対してフィードバックをもらえる、非常に貴重な時間だと感じました。

余談ですが、今回は私含め 4名の参加者がいたのですが、機械学習、RPA、データ分析と、それぞれ扱う領域がうまく分かれていて、他の方の観点や発表を聞いているだけでも楽しく過ごすことができました。

目の前に最高のお手本がいてくれる

トレイン・ザ・トレーナーは、良い講師になるための知識やテクニックを学んでいくのですが、目の前でトレイン・ザ・トレーナーを提供してくれている講師の存在が何より最高でした。

研修が進むごとに、目の前の講師がトレイン・ザ・トレーナーで学習するポイントをリアルタイムで実践しながら私たちに研修を提供してくれていることに気づいていきます。

これにより、講師になるための知識をインプットするだけでなく、トレイン・ザ・トレーナーで学ぶ内容にそった研修を受けると、受講者視点でどういう印象を持つのかも同時に体験することができました。研修講師になるための研修、ならではの特徴だと思います。

また、常に非常に質問しやすい雰囲気を作り出していただけるため(これも良い研修を提供する 1要素なのですが)、ちょっとでも気になったことを研修のプロにたくさん質問できる機会も非常に貴重で、ありがたかったです。

おわりに

簡単ではありますが、トレイン・ザ・トレーナーそのものの簡単なご紹介と、実際に参加してみての感想などをつらつら書いてみました。

4日間の集合研修という、後にも先にもないであろうタフな研修ではありましたが、非常に有意義な内容・構成になっており、気づけばあっという間に 4日間が過ぎていました。

冒頭に述べた通り、トレーナーや講師だけでなく、人に何かを教える業務に関わる機会のある方や、社内メンバーの育成などに携わっている方にも非常にお勧めできる研修でしたので、是非ご興味ある方は参加を検討してみてください。

最後に、4日間最後まで楽しく演習などをご一緒した他受講者の皆様と、何より 4日間非常に質の高いトレーニングを提供いただいたトレノケートの鈴木講師に、この場で御礼を申し上げたいと思います。

以上、AWS 事業本部の大前でした。

参考

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